お知らせです。

「私も昔は、それで散財したもんだよ」

と運転手さんは笑いました。

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか、

チーズ飲み屋ロッカです。

ひと月くらい前のことでしょうか、

お客様から、「スピーカーを新調するから

良かったら、古いほうを譲ってあげようか」

と言われました。

使用年数も、まだまだ若く、北欧を

代表するメイカーのスピーカーです、

欲しくないわけがありません。

たしかに、少し前までは、お店の

音響環境を全てアマゾン製のエコー

シリーズにしてしまおう、と画策を

していました。

ブルートゥースでデヴァイスと

ペアリングしてエコーからミュージックを

プレイしてみれば、こいつぁ、もう、

ナウでヤングなアトモスフェアです。

それでも、トールボーイの魅力には

敵いませんでした。

だって、はじめてなんですもの、

トールボーイ。

ブックシェルフ型の箱型スピーカーしか

知らない私にとって、はじめての縦長

スピーカーです。

仕事終わりに、そのお客様の所に伺いました。

ついでに新調されたスピーカーも

鳴らしてもらいました。

そのお値段のほどは存じ上げませんが、

ピアノが、ウッド・ベースが、すぐ

そばから聞こえてくるようでした。

もっと、じっくり聞き惚れていたかった

のですが、時間が時間なので、そうそうに

退散するのです。

というのは、もちろん建前で、一刻も

早く自宅に帰って、我が家で、この

スピーカーを鳴らしたくてたまらなかった

だけでした。

なのに、こんな日に限ってタクシーが

なかなか捕まらないものです。

玉置浩二でなくても、じれったく

なっちゃいます。

15分ほどで、ようやくタクシーを捕まえて

後ろの荷台にスピーカーを並べました、

少しの不安を抱えながら。

この界隈の慎重さ、というのは、近しい

領域の趣味なり興味の人でないかぎりは、

分かりづらいものだと思います。

スピーカーの繊細さを、あるいは、

それを車の荷台にハダカで載せる

暴挙を、どのように運転手さんに

伝えるべきか思いつきませんでした。

どうしたものか、と考えあぐねている、

その時でした。

運転手さんが言ったんです。

「うしろのスピーカー、どこの

トールボーイ?」

と。

お分かり頂けないかもしれませんが、

この時の興奮たるや、ナイアガラの滝の

爆轟もアレなくらいです。

継いで運転手さんが言います、

「大丈夫、ゆっくり走るからな」

と。

ありがとう、ありがとう、

運転手さん、

ゆっくり急いで!

聞けば運転手さんも若い頃は、

かなり音響設備に熱心だった

ことがあったようです、

もちろん奥様には内緒で。

アンプ、スピーカー、ケーブル、

プラグ、いろいろと挑戦されては、

安くはない勉強代を払ったそうです。

そんな運転手さんだったので、

自宅に着いて、私が一台ずつ

スピーカーを運んでゆく様を

車内から見守ってくださいました。

そんなこんなで最近は、朝、

起きると、CDを引っ張りだして

きては音鳴らしをしています。

そして気づいてしまったんです。

良いスピーカーを、よりよく鳴らすには

良いプレイヤーが必要だ、ということを。

まだまだ、この先も、ずっと、

こうやって探し続けてゆくのだと

実感している毎日です。

まだまだ、と言えば、新型コロナウィルス。

昨日、4月23日に発表がありましたね。

緊急事態宣言が発出されました。

当店Rokkaも、4月25日より

5月11日まで休業いたします。

あしからずご了承くださいませ。

京都 チーズとワインとヴェルモット

Rokka ロッカ